TIG溶接機専門店

‘アルゴン溶接機’ カテゴリーのアーカイブ

☆タングステン突き出し長さの溶接への影響

2015 年 12 月 10 日 木曜日

こんにちは。

今回はタングステンの突き出し長さについてです。

通常こちらの長さは5mm程度に抑える必要があるのですが、これを10mm出して溶接した場合と比較してみましたのでご覧ください。

溶接条件:母材はアルミ、電流140A、純タングステンφ2.4使用

上のビードは普通ですが、下のビードはなんだかブツブツした物が見えますね。
各種条件は全く変える事無く、単純にタングステン突き出しが5mmか10mmかなだけです。

ちょっと分かりやすいようにフラッシュを使って撮影した物がこちら



このように、タングステンの長さをちょっと変えるだけでも仕上がりに影響が出ます。
実は筆者はタングステンは極力伸ばしたい派 なのですが、最近出しすぎて失敗してしまっていた事に気づきました。

TIG溶接は繊細ですね!

ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

☆鉄板の穴埋め! 空いた穴に丸棒を入れて溶接~研磨

2015 年 9 月 9 日 水曜日

こんにちは。

お客様からのお問い合わせで、鉄板に間違えて開けた穴に同じ径の丸棒を溶接して埋められないか?
と質問を受けましたので、実際にやってみました。

お客様の言い分では、溶接はできるが溶けた部分が凹んでしまうとの事でしたので、出来るだけ凹ませないようにやったつもりです。

それではご覧ください。


こちらは6mmの厚みの鉄板に、9mmの穴をあけています。
その穴に左のΦ9mmの丸棒を6mmでカットした物を溶接し、グラインダーを当てて穴が分からないように仕上げていきたいと思います。

大体こんな感じで挿入します。

溶接してグラインダーで研磨していきます。
動画はこちら

穴は分からなくなったと言っていい程目立たないと思います。

細かい番手で磨いてみました。



TIG溶接はスパッタが出ないので、こういった仕上げがあるような工程には一番向いていると感じます。
ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

☆TIG溶接機WT-TIG200でステンレスシンクを板金補修

2015 年 8 月 20 日 木曜日

こんにちは。

シンクの板金修理にこのTIG溶接機を使いたいというお問い合わせを頂きましたので、実際にテストしました。
実際のシンクに穴を空ける訳にもいきませんので、シンクとみなしてステンレス板に穴を空け、溶接補修しております。

それではご覧ください。

穴あけ~溶接~磨きと一連の流れを通しで撮影しましたので、まずは動画からどうぞ。

カメラを近づけた時、周りの鏡面部分が影響しているのかピントが中々合わず、ちょっと分かりにくいですね。
ここからは写真でご覧ください。

まず、動画にもあった溶接後に磨いたところで、番手は120番です。きちんと溶接端部まで溶け込んでいると、この段階で穴は分からなくなります。
これが削っても削っても穴の輪郭が消えない場合は溶け込み不良(下に動画付で載せています)ですので、再度溶接して埋める必要があります。

次に320番。

最後に600番

左側がもともとの鏡面部分です。だいぶ映り込むようになってはきましたが、まだまだくすんでいます。研磨は素人同然なのでこの辺りで止めておきます。



8/21追記
さらに研磨を進めてみました。
かなりハッキリとカメラが映り込むようになりましたが、研磨の途中で誤って深いキズを入れてしまった為、1000番台で磨いた割にはぼやけています。

本当は鏡面レベルに仕上げたかったのですが、どこに穴が空いていたかは分からなくなりましたので、結果的には満足です。
磨きのプロの方であれば、ここから鏡面にする事は容易だと感じます。



こちらは失敗例です。
溶接部分が十分に母材(ステンレス板)と溶け込んでいなかったため、溶接部分のキワが削りきれず、これ以上グラインダーを当てていくと、板に穴が開いてしまいそうでした。

板の厚みは恐らく0.6-0.8mm程度だと思いますが、やはりこれだけ薄いとそう簡単にはいきませんね。。



ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

WT-TIG200フルセット

2015 年 8 月 3 日 月曜日

こんにちは。こちらのページでは大好評のTIG溶接機WT-TIG200フルセットをご案内させていただきます。

こちらのセット(TIG溶接機WT-TIG200フルセット)は通常のセットに加え、以下の商品が付属されています。

・アルゴンガス流量調整器
・自動遮光面
・タングステン電極Φ1.6mm10本入り
・TIG溶接棒10本
・タングステン研磨用ダイヤモンドディスク。(グラインダーの刃)

TIG溶接をする場合は、アルゴンガス調整器、自動遮光面は必ずと言っていいほど必要なので、いずれもお持ちでない場合はこちらのセットをお勧め致します。

こちらのWT-TIG200はカーショップやバイク屋さんからも多数の注文実績があり、特に中小企業様には性能やコストパフォーマンスの面でも自信を持ってお勧めできる商品となっております。
詳しくはこちらをご覧ください。
☆当社のTIG溶接機を特にお勧めしたいお客様、そうでないお客様

セット内容は

・200VTIG溶接機WT-TIG200本体一式(トーチ、アース含む)
・アルゴンガス流量調整器
・自動溶接遮光面
・タングステン電極Φ1.6mm10本入り
・TIG溶接棒[50cm]各5本(ステンレス、アルミ)
・ダイヤモンドディスク(タングステン研磨用)

インバーター直流TIG溶接機WT-TIG200フルセット

あとはお客様の方で
・アルゴンガス
・皮手袋
・グラインダー

これらを用意して頂くだけでTIG溶接ができます。
説明書にも基本的な溶接方法は書いてありますので、初めての方でも練習をすれば大丈夫です。
ガスボンベなどの必要物品に関しての詳細はこちら
☆TIG溶接機を導入する際、必要な物と費用について

価格は129,800円(税込)送料・代引手数料 無料(1年保証付)となっております。
個別に揃えるよりもお得ですので、これらをお持ちでないお客様にはオススメです。
ご注文は以下からお願いします。(FAXや電話注文も承ります)

※ショッピングサイトへ移動します。

      

☆バイクのキャリアステーの溶接割れ部分を再溶接

2015 年 5 月 19 日 火曜日

こんにちは。

お電話にて「ちょっとステーを溶接してもらいたいのですが」と依頼を受けました。
普段は溶接作業はやっておりませんが、本日はたまたま時間があり対応できましたので、その様子を記事にしたいと思います。



お持ち頂いたのはバイクのリアキャリアステーでした。

一見問題なさそうですが

溶接部分が剥がれ、隙間が開いています。

ここをTIG溶接にて再溶接していきます。
隙間がまぁまぁあったので、今回は溶接棒を入れて埋めていきます。

久しぶりの溶接でしたので、後半失敗していますがこのように溶接できました。

こっちも溶接割れしています。

ここは隙間が殆ど開いていませんでしたので、溶接棒は使わずにナメ付けにて溶接しました。





写真撮影を快くOK頂きありがとうございました。
ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

☆溶接できる厚み、開先加工について

2015 年 5 月 14 日 木曜日

こんにちは。

当社では100VタイプのWT-TIG160と200VタイプのWT-TIG200と2種類のTIG溶接機を取り扱っていますが、お客様からの質問で「何ミリぐらいまで溶接できるの?」とよく聞かれます。
溶接可能厚は開先の有無、「溶接できる」の定義によって変わってきますので、今回はそれをイラスト付きで説明したいと思います。

まず、開先加工についてです。
開先加工とは、溶接する母材に予め施す加工で、溶接個所を斜めに研いでおきます。大きい会社には開先加工機がおいてあったりしますが、現場ではグラインダーで加工するのが殆どです。

文章では伝わりづらいので、下のイラストをご覧ください。上の板は何もしてない板、下の板が開先加工を施した板です。


まず、開先加工無しの溶接です。
仮に板厚は5mm、出力は120Aとします。


溶接後はこのような仕上がりになります。アークを当てた反対側までは溶融せず、板の半分ぐらいが溶接されている感じです。


次に開先加工をした場合です。
板厚は同じ5mm、出力は100Aとします。


板の裏までしっかりと溶け込んだ溶接ができました。この裏に出ている部分を裏波といいます。
このままでは板の表が凹んだ状態ですので、これは何とかしたいですよね?


ここで二層目の溶接をします。二層目は溶接棒を添加し肉を盛るように溶接して、強度を高めます。


開先をとって二層2パスで仕上げた場合はこのような形になります。
裏波も出ており、より強度の高い溶接ができているのが分かるかと思います。




以上のように開先加工をしない場合は、トーチを動かすスピードや材質にもよりますが、ステンレスの場合、WT-TIG160(160A)で4mm程度、WT-TIG200(200A)で5mm程度の溶け込みとなります。
例えば裏から溶接が出来ないパイプの溶接で、裏波が不要な場合は開先をとらずとも、一周溶接すれば十分な強度が得られるでしょう。
逆に上記のような平板では、裏波が出ていない状況で表から力が加わると、すぐに曲がってしまいそうです。

開先加工をすれば、理論上は厚み何ミリでも溶接できます。
同じくパイプ溶接で、中に飲料などが通る場合、裏波が出ていないとその部分にカスが溜まって不衛生だと聞きました。

状況に応じて柔軟に対応する事で、当TIG溶接機WTシリーズでも十分な溶接が可能です。

ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

☆TIG溶接で空調服ファン部分の巻き込み防止ガードを製作

2015 年 4 月 29 日 水曜日

こんにちは。

前回ファンの動作がうまくいって気を良くしていた(☆暑い夏を乗り切る為に…空調服を自作①)訳ですが、今回は失敗例の執筆です。。

動作した12Vのファンには「ガード」となる網が付いていません。試しに手をゆっくり入れてみましたが、そこそこパワーがありこのままではちょっと危ないかも。
というわけでこのような金網をTIG溶接で作っていきたいと思います。

まず、Φ2mmステンレス丸棒をペンチで曲げて

ファンに合わせてみるといい感じです。

円部分も丸棒を曲げて溶接し

パーツができました。
円の部分は溶接した部分(下側)をざっとグラインダー、フラップホイールで磨きました。もっと丁寧に磨けば溶接部分は殆ど分からなくなります。

そしてこの○×を溶接しようとした時問題発生。
アークを○に当てた瞬間、「パンッ」と弾けるように○がCになってしまいました。これが残留応力というやつです。。。

本来この×に○が付く予定でしたが、諦めて別の方法を考える事にします。



今回は失敗してしまいましたが、TIG溶接機はこのような使い方も出来ます。
以前の記事で似たような物を溶接し、執筆した事がありますので、そちらもご覧ください。
ヒートン(吊り金具)の溶接

空調服プロジェクトは次回に続きます。
☆暑い夏を乗り切る為に…空調服を自作③

溶接についてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

☆タングステンの太さについて

2015 年 4 月 15 日 水曜日

こんにちは。

タングステンの太さについてお問い合わせを頂きましたので、記事にて説明したいと思います。
当社のWTシリーズTIG溶接機には、1.0-2.4までのタングステンがご利用頂けますが、これはTIG溶接機本体の出力に依存してこのサイズとなっております。

タングステンが細いほどアークが細くなり、溶融プールはより狭い範囲に集中されます。
仮に2mm程度のステンレス板をナメ付けするとしましょう。赤丸はアークが当たっている範囲です。

タングステンにΦ1.6mmを使った場合は、適度な範囲がアーク光で溶かされうまく一体化してプールができました。

タングステンにΦ2.4mmを使った場合はアークが広がる為、板どうしが一体化してプールが形成される前に端部が溶け落ちてしまい、穴が空いてしまいます。
また、太いタングステンに極めて弱い10Aなどの電流を流した場合、アークがフラフラと不安定になり、尚更溶接しづらくなってしまいます。
薄い板ではタングステンはΦ1.6mmを選定頂くのがいいでしょう。

イラストでは分かりやすいように板厚を2mmと仮定していますが、実際やってみると2mm程度ならΦ2.4mmのタングステンを使っても溶接できます。
1mm以下となると、さすがにΦ1.6mmのタングステンじゃないとうまくいかないです。



逆に強い電流で溶接する場合は、細いタングステンを使うとタングステン自体が赤熱して溶けてしまい消耗が早まりますので、Φ2.0mm以上を選定下さい。

当社のTIG溶接機に装着できるタングステン径による大まかな守備範囲は

Φ1.6mm…~3mm以下(~120A)程度
Φ2.0mm…2mm以上~4mm以下(60A~160A)程度
Φ2.4mm…3mm以上~(140A~)程度

母材の材質や形状、大きさにもよりますが、体感ではこのように考えています。



また当社で取り扱っている、画像のセリウム入りタングステンですが、こちらは直流/交流どちらにも対応したオールマイティーなタングステンとなっております。
本来アルミの溶接には純タングステンを使いますが、使い比べた感想としては正直本職の方じゃないと違いは分からないレベルです。

アルミ溶接についてはこちらの記事も合わせてご覧ください。アルミ溶接のタングステンついて
添加していく溶接棒の径についてはこちら TIG溶接 溶接棒の選定


ご不明な点はお気軽にお問い合わせ下さい。   

アルゴン溶接はガス溶接(アセチレン)と似ています。

2015 年 3 月 30 日 月曜日

こんにちは。

当社では日々、TIG溶接(アルゴン溶接)についてのお問い合わせをいただくのですが、
TIG溶接はまだやったことないが、ガス溶接でロウ付けなどはやったことがある、という方がよくおられます。

私もガス溶接の経験がありますが、溶接方法がTIG溶接と似ています。
右手にトーチ、左手に溶接棒を持って(右利きの場合)、溶接部分を溶かしながら溶接棒を入れていきます。
そのやり方はTIG溶接とほとんど同じなので、ガス溶接の経験があればTIG溶接はすぐ慣れますとお伝えしています。
むしろガス溶接の方が難しいくらいです。

ちなみにガス溶接はアセチレンガスと酸素を使います。以下のように溶接します。

☆TIG溶接棒(溶加棒)等、当社で取扱いの無い物品の購入先について

2015 年 3 月 27 日 金曜日

こんにちは。

当社では消耗品として溶接棒を扱っておりませんが、安価にて購入できるサイトがありますのでお知らせ致します。

株式会社MonotaRO様:ステンレス用溶接棒
また、タングステンを研磨する砥石もこちらを使っています。チタンコートダイヤモンドディスク
タングステンを研ぐにあたって、こちらの砥石を使えば表面を滑らかに削れますのでお勧めです。

いわずと知れた大手の工業製品通販会社さんで、3000円以上から送料無料になります。
他にもアーク溶接棒や皮手袋など、必要な物は大体こちらで揃います。


有限会社サンテック様:アルミ用溶接棒
アルミ用溶接棒を小口(1kg~)販売しておられます。特にアルミの溶接棒は高価ですので、たまにしか溶接しない方にはお勧めです。

どちらの溶接棒も当社でテスト等に使わせてもらってますが、良い商品ですのでよろしければご覧下さい。
ちなみに筆者は上記会社さんの回し者ではありませんのであしからず。。

気になる点がありましたら、お気軽にご連絡下さい。       

安価で確かな製品をお届けします

店長あいさつ

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当サイトにお越し頂き、ありがとうございます!機械工具商社で8年ほど、エアーツールや油圧機器、溶接機器等を取り扱い、今に至ります。ガス溶接やアーク溶接、TIG溶接の資格も取得しております。”安かろう悪かろう”ではなく、しっかりと”使える”製品をお求めやすい価格にて提供致します。誠心誠意対応しますので宜しくお願い致します。

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