TIG溶接機専門店

☆TIG溶接がうまくいかない場合の原因と対処法をまとめてみました。

2015年12月17日

こんにちは。

TIG溶接は数ある溶接方法の中でも、仕上がりがキレイなのが最大の長所です。
ですがその仕上がりは、施工者の腕が最も顕著に表れる溶接方法でもあります。

今回はそんなデリケートなTIG溶接がうまくいかない場合の対処方法をまとめましたので、悩んでおられる方は是非ご覧ください。


溶接前の準備段階での問題

トーチスイッチを押しても反応が無い
本体前のスイッチの設定が間違っていないか、見直して下さい。
写真は直流(アルミ以外)を溶接する際の、基本となる設定です。

基本的にトーチスイッチを押した時に本体内部からジィーーーっとスパークする音が鳴れば、機械自体には問題は無い可能性が高いです。
本体電源を入れてもファンが回らない場合は、故障している可能性が高いです。

溶接中の問題

アークが出ない
アースは取れていますか?
地肌のように見えてもアルマイトがかかっていたり、塗装がしてあったりして通電していないケースが多発しています。

電流に対してタングステン径は適切ですか?
低い電流で太いタングステンを使うと、アークスタートが難しくなります。


タングステンが溶けてしまう
電流に対して細すぎるタングステンを使っていませんか?
アルミ(交流)の場合は、ACバランスを上げ過ぎていませんか?

直流の場合はタングステンは殆ど摩耗しません。
タングステンが赤熱していたり、先が丸くなってしまうのは、電流に対してタングステン径が細い可能性があります。
交流の場合はタングステン先端が丸くなるのは適切ですが、タングステンそのものが溶け落ちてしまう場合は、タングステン径やACバランスの見直しが必要です。


溶接すると母材が黒くなってしまう、巣穴のような物ができてしまう
アルゴンガスは適切な量出ていますか?
タングステンの突き出しは出し過ぎではないですか?

トーチが途中で折れ曲がっていたり、流量が少なすぎたり、タングステンを出し過ぎていたり、風がある屋外で作業していたりetc..
溶接部をアルゴンで大気からシャットアウトできていないと、ビードが酸化し黒くなったりブローホールができたりしてしまいます。

アルゴンガスが出ているかどうかの確認は、アークが飛ばないようにトーチを母材から離して空打ちし、そこでレギュレーターメーター部分の玉の上がり具合で確認できます。

鋭角なコーナーの溶接等で、どうしてもタングステンを突き出す必要がある場合は、こちらのガスレンズをご利用下さい。
☆TIG溶接機WT-TIG160 ガスレンズの効果


溶接すると板の裏が盛り上がってしまう
これは特に薄板で起こりやすい現象です。
板厚に対して溶接電流が高すぎて、溶けた母材が板裏に垂れ落ちてしまっています。

逆に電流が低すぎるとビードの端部までしっかりとした溶け込みが得られず、溶接棒を入れても、溶けた溶接棒が表面に乗っているだけのオーバーラップとなり、強度が出ません。

オーバーラップについてはこちら
☆JWES(日本溶接教会)が発行するTIG溶接資格の実技試験、溶接欠陥について


正直なところ、お客様からの修理依頼のうち半数近くは機械自体には問題が無く、使い方だったり何かしらの接続方法の間違いだったりします。
ですので、時間や送料を無駄にしない為にも、取扱説明書をご覧になり、それでも解決しない場合にお電話頂ければスムーズに対応できます。

ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。


Posted by アルミ、ステンレスの溶接に最適なTIG(アルゴン)溶接機 at 13:13 / TIG溶接機,アルミ溶接 コメント&トラックバック(0)

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