☆TIG溶接機を導入する際、必要な物と費用について
2015年4月24日
こんにちは。
最近のお問い合わせや購入された方の職種などから、溶接初心者の方の需要も多いと感じるのがTIG溶接機です。
溶接はなかなか難しいんじゃないか、費用面が心配。。と経験が無い方がそう思うのは当然だと感じます。
そこで、TIG溶接機導入にあたっての必要物品、費用についてまとめてみたいと思います。
少し長くなりますので、経験者の方は読み飛ばして頂いて構いません。TIG溶接をこれから導入しようか迷っている方はお付き合い下さい。
まず、必要な物品についてです。
①
・TIG溶接機本体
・溶接トーチ
・アースケーブル
・ガスホース
・ステンレスブラシ
・タングステン電極
②
・アルゴンガス流量調整器(レギュレーター)
・自動遮光面(溶接面)
・溶接棒
・タングステン電極(10本入り)
③
・アルゴンガス
・グラインダー
・保護具
以上がTIG溶接をするにあたって最低限必要な物品になります。
これらについて、もうちょっと詳しく説明していきます。
①…通常のTIG溶接機を購入頂ければ、全てセットで付いております。
(価格:WT-TIG160…62800円、WT-TIG200…98800円)
TIG溶接機本体は言わずとも必要ですね。
溶接トーチ…利き手に持ってアーク(高温の光)を発し、母材を溶かす役割を果たすケーブルです。写真左下のピンク色をしたセラミックノズルや金色のコレットなどもトーチ先端に付くパーツです。
ガスホース…TIG溶接に必須なアルゴンガスをボンベから本体に供給する際に接続する物です。
ステンレスブラシ…溶接部分を磨くのに必要です(ステンレスの青い焼け色を落とします)。
タングステン電極…アークを発生させる電極で、溶接を進めていくと僅かではありますが消耗していきます。タングステンの径(太さ)について詳しくはこちら
②…写真はTIG溶接初めてセットです。初めてセットは写真の内容全てをセット販売しております。(価格:78000円)
通常のTIG溶接機に追加で付く物品は
アルゴンガス流量調整器…アルゴンガス(後述)の出る量を調整するレギュレーターです。ガスボンベは高圧ですので、これでガスの吐出量を調整します。
自動遮光面…溶接中は母材の溶け具合を目視しながら溶接していきます。アーク光は強烈で、肉眼で長時間見てしまうと目が焼けて、涙が止まらなくなります。そこで遮光面で光量を抑え、溶融部を確認する訳です。こちらの自動遮光面は、アークが光った瞬間画面が暗くなりますので、溶接に集中できて便利です。自動遮光面について詳しくはこちら
溶接棒…これは溶接部分に隙間があったり肉盛りしたい場合などに、母材に添加していく感じで使用していきます。母材と同じ材質の溶接棒を選定する必要があります。初めてセットにはステンレス用、軟鋼(鉄)用と、5本づつ入っていますので、母材の材質に応じて練習してみてもいいかもしれません。
タングステン電極(10本入り)…通常のTIG溶接機にも1本入っていますが、10本あれば当面の溶接には困りません。
③…これらはお客様の方で用意して頂く必要がある物品です。
アルゴンガス…TIG溶接に必要不可欠な不活性ガスで、母材を大気からシールドし、酸化などの悪影響を防ぎます。人体には無害で匂いもありません。内容量にもよりますが、導入価格は3万円程度、充填に6000円程度とお考え下さい。ガスボンベの選定について詳しくはこちら
グラインダー…タングステン電極は溶接を進める内に先端が丸くなり、それを研磨して尖らせる必要があります。「タングステン研磨機」といった物もありますが、非常に高価です。資格を取得した際試験会場にありましたが、溶接品質を気にする現場意外では殆ど使っていないと思います。
現場ではグラインダーで研ぐのが当たり前で、砥石にはダイヤモンド砥石をお勧めします。これらの当社で取扱いの無い物品の購入先について詳しくはこちら
保護具…TIG溶接で溶接面以外に必要な保護具は皮手袋ぐらいでしょうか。半自動溶接やアーク溶接ではスパッタ(火の粉みたいなもの)がバチバチと飛んできますので、付けるとこでは前掛けとかも付けますが、TIG溶接では火花が散ったりしませんので、皮手袋ぐらいあれば十分だと思います。マンションの中でTIG溶接してた人もいます。(笑)
以上がTIG溶接機を導入する際、必要な物と費用になります。
WT-TIG160の場合は、初めてセット78000円+アルゴンガス約30000円+グラインダー、保護具etc..で120000円見ておけば大丈夫だと思います。
溶接が出来れば、できる作業の幅が広がって楽しいですよ。説明書も初心者の方でも分かりやすいように作成しております。
今まで溶接は外注に出していたショップの方にも、コスト削減になりますのでお勧め致します。
おそらく思っている以上に簡単ですし、使用するガスも人体に害は無く爆発性もありません。
溶接部は熱いので、それと感電にだけ注意して下さい。
ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
Posted by アルミ、ステンレスの溶接に最適なTIG(アルゴン)溶接機 at 17:57 / TIG溶接機 コメント&トラックバック(0)