ガスレンズについて(TIG溶接)
2013年8月22日
TIG溶接は、溶接部の酸化を防ぐ為、アルゴンガスを吹き付け、
溶接部を保護しながら溶接していきます。最終的にはノズルを通って
アルゴンガスが出るのですが、溶接部からある程度離れるとアルゴンガスが
届かなくなり、すぐ酸化して溶接できなくなります。
ガスレンズは中身がメッシュ構造になっており、そこでガスを整流することで
通常使うコレットボディよりも遠くまでガスを吹き付けることができます。
従って、通常ノズルからタングステン電極を約5mmほど出しますが、ガスノズルを
使えば、それ以上(~約50mm)出すことができます。
溶接箇所が狭くてノズルも入りにくいような箇所などに便利だと思います。
実際にガスレンズを使って溶接テストをしました。
以下、使用環境です。
電源:100V
アンペア数:80A
ガス流量:5L/min
Φ1.6mmのタングステン電極を使用。
まず、ピンク色のセラミックノズルの先端から30mmタングステン電極を出して溶接
↓
通常の5mmほど出して溶接するのと変わらず溶接できました。
次に先端から40mm出して溶接
↓
タングステン電極が少し酸化しかけるが問題なく溶接できました。
そして50mm出して溶接
↓
さすがにタングステン電極がパチパチと酸化して黒くなり、溶接しずらくなったので
ガスの流量を8L/minほどに上げるとしっかり溶接できました。
Posted by アルミ、ステンレスの溶接に最適なTIG(アルゴン)溶接機 at 19:43 / 溶接機 コメント&トラックバック(0)