初心者向けTIG溶接のコツ 仮止めのしかた
2015年2月12日
こんにちは。
今回は仮止めのしかたについてです。
「仮止め」と聞くと、単に板どうしを動かないように引っ付ければいいだけだと思われるかもしれません。
一番の理由はもちろんそれなんですが、適当に仮止めするのと考えて仮止めするのでは、その後の溶接のしやすさに大きな差が出ます。
こちらも薄板の場合の話になります。
厚板はこんなことしなくても歪みませんので大丈夫です。
このような板を例に上げてみます。寸法は厚み1mm、200×50程度とします。
こちらは両端のみを仮止めした場合です。
右の図は板を真横から見た状態とお考え下さい。2つの板は互いに平行に隣接しています。
中央まで溶接した所で穴が空いてしまいました。
真横から見てみると、板が平行ではなくなってしまっています。
これは板が溶接の熱により、互いに違う方向に歪んでしまっている為、こういった現象が起こってしまうのです。
こちらは両端に加え、等間隔で2か所追加で仮止めをした場合です。
熱での歪みが追加の仮止め部分でフォローされる為、歪みは最小限に抑えられ、板の平行が崩れること無く溶接できています。
薄板の溶接の場合、板の長さに応じて仮止め個所を増やす事で、歪みを最小限に抑える事が出来るため溶接が楽になります。参考になれば嬉しいです。
次回は板の歪(ひずみ)についてです。
ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
Posted by アルミ、ステンレスの溶接に最適なTIG(アルゴン)溶接機 at 13:09 / TIG溶接機 コメント&トラックバック(0)