☆TIG溶接機WT-TIG160 ガスレンズの効果
2014年7月30日
TIG溶接ではアルゴンガスで溶接部を大気から遮断し、酸化を防ぎながら溶接しています。
通常タングステンはノズルから5mm程度以上突き出すと、このアルゴンガスでのシールドが効かなくなり、溶接不良が発生してしまいます。
ですが通常のノズルの代わりに、このガスレンズを使用することによって、最大で50mm程度までタングステンを突き出す事が可能となり、
狭い場所や鋭角な所などのノズルが届かない所での溶接に威力を発揮します。
こちらの比較画像をご覧ください。
通常のセラミックノズルです。普通はこんな使い方はしませんが、今回比較のためにタングステンを30mm突き出しています。
ガスレンズです。外観はノズルが一回り太くなったような形状をしています。こちらも突き出し30mmです。
内部はコレットボディが専用品になります。
コレットボディ内部はメッシュ構造となっており、アルゴンガスを整流し、直進性を高めて溶接部に集中して噴射します。
実際に溶接して比較しました。
・溶接条件
タングステン1.6mm
溶接電流120A
アルゴンガス流量8L/min
写真上段が通常のセラミックノズルを使用しています。
通常のノズルでは突き出しが多すぎてシールド効果が殆ど得られず、TIGとは思えないビードになっています。
通常TIG溶接では有り得ないスパッタのような物が溶接中に発生し、周りに付着しています。アークスタートもしずらく、終端付近にはブローホールもできています。
写真下段ではガスレンズを使用しています。
レンズを使用している以外は条件は変えずに溶接しましたが、アークスタートから溶接終了まで、通常の溶接と変わりありませんでした。
しっかりとシールドされており、自然な溶接部です。
狭い場所はもちろん、少ないガス流量でも十分なシールド効果が得られ、複雑な継手や品質が要求される場所にはお勧めです。
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Posted by アルミ、ステンレスの溶接に最適なTIG(アルゴン)溶接機 at 14:03 / TIG溶接機 コメント&トラックバック(0)